仮面浪人のやり方|失敗しないための勉強法やスケジュールの立て方を徹底解説

受験の結果が芳しくなかったり、今の大学に不満があり、仮面浪人をしたいという方もいるのではないでしょうか。

しかし、いざ仮面浪人を始めようにも、具体的な仮面浪人のやり方が分からない方もいると思います。

また闇雲に仮面浪人を始めて、大学生活も受験も失敗してしまったらどうしよう…と考える人もいるでしょう。

そこで、この記事では電気通信大学から東京大学に仮面浪人で合格した筆者が、仮面浪人を成功させるための

  • 履修の組み方
  • 効率的な受験勉強のやり方
  • 仮面浪人に必要な諸手続き
  • おすすめの勉強場所

について、筆者の体験を基に徹底的に解説したいと思います。

仮面浪人の履修の組み方

大学に通いながら仮面浪人をする場合、履修の組み方は非常に重要です。

以下では仮面浪人を成功させるために、どのように大学の授業を履修すればいいのか、仮面浪人の履修にやり方について解説したいと思います。

1. 進級・卒業の要件を確認

仮面浪人を選択する場合、例え受験が失敗しても次年度以降も大学生活を維持したいと考えている人がほとんどだと思います。

次年度以降もスムーズに大学生生活を送るためには、大学の進級・卒業の要件を確認する必要があります。

例えば、筆者の通っていた電通大では卒業要件の他に、2年生の終了時に3年生に進級できるか審査がありました。その内容は大まかに言えば、1年次の必修を全て取っていることが条件です。

大学によって進級・卒業の条件は違いますが、事前に確認する事をお薦めします。受験間近になり、授業を切りたいが、どれを切れば分からないと焦ることを防ぐためです。

また、要件を確認して履修を組むことで、仮面浪人が失敗しても大学生活を送れる安心感を得ることができ、受験勉強にも集中できるようになります。

2. 授業の取捨選択

仮面浪人は大学の授業を受けながら、受験勉強を行う必要があります。仮面浪人の戦略上、具体的にどのように履修を組むべきか、私の例を基に前期と後期に分けて説明したいと思います。

2-1. 前期(4~7月)

まずは前期の履修について解説します。大学から提示された標準的な前期の時間割は以下の通りです。網かけは筆者が取らなかった科目です。

前期の時間割(1コマ90分授業)

前期の基本的な方針はなるべく授業をとるです。理由は2つあります。

まず大学の授業は、多くの科目が高校で学習した内容と地続きです。そのため大学の授業が受験にも役立つと考え、前期は積極的に授業を履修しました。

次に、前期の科目をしっかり取っておけば、後期の授業を多少切っても、後々帳尻を合わせやすく留年のリスクを下げることができます。仮面浪人とはいえ、留年するのは不本意だったので前期はなるべく授業をとることにしました。

月曜一限の「キャリア教育基礎」は、4年までにこの科目と同じ系列の科目を4単位取れば良いので、ここでは履修しませんでした。ちなみに1科目=2単位がほとんどです。

水曜四限の物理学演習は必修でなく、単位数が1だったので、時間に対するコスパを考えて履修をしませんでした。

2-2. 後期(10月~2月)

次に、後期の履修について解説したいと思います。大学から提示された標準的な後期の時間割は以下の通りです。

後期の時間割(1コマ90分授業)

後期は受験勉強に専念するために、履修しない科目を増やしました

前期の単位は全て取れていたことや、2年後期の必修科目の量や例年の開講曜日を鑑みて、いくつかの科目を2年後期以降に回しても問題ないと判断しました。木曜一限の教養科目は4年次までに2単位を取得していれば良いので、ここでは履修しませんでした。

多くの大学では後期の期末試験を1月後半~2月前半にかけて行う事から、期末試験が受験日と近いです。筆者の場合、中国語の試験が、東大の二次試験の一週間前にありました。期末試験が受験周辺に集中しないように、可能であれば事前に試験日も確認しておくと安心かもしれません。

また、この時期は過去問を解くために、連続した長時間を確保する必要があります。履修を減らした分の多くの時間を過去問演習などに回せるようになりました。

仮面浪人を成功させるための勉強法

仮面浪人の場合、大学の授業もあるため受験勉強を行える時間が比較的少ないです。

以下では仮面浪人生が合格するために、少ない時間をどのように使い、効率よく受験勉強するにはどうすればいいかを解説したいと思います。

1. 摸試を定期的に受ける

仮面浪人生の場合、小テスト等で常に自分の実力や周りとの差を測れるわけではありません

そのため今の自分に何が不足しているか、逆に何が得意なのかが見えづらくなってしまいます。なるべく月一程度で摸試を受け、現状の自分の位置や課題を確認するといいでしょう。

定期的に現状を確認することで、目標との差を明確にすることができ、受験勉強の計画も修正することができます。

2. 短期的な目標を設定する

仮面浪人は受験勉強に使える時間が比較的短いです。それでも受験が数か月後だと思うとだらけたり、別の事にうつつを抜かしてしまうこともあります。大学生活を送りながら受験勉強をする仮面浪人ならなおさらでしょう。

そこで、モチベーションを保つために、短期的な目標を設定することをお薦めします。例えば、6月の摸試で第一志望のA判定を取る、など具体的な目標を設定すると良いでしょう。

具体的な目標を一つずつクリアしていくことで、最大の目標である合格に近づくことができるでしょう。

3. 夏休みを有効に利用する

大学生の夏休みは2か月近くありとても長いです。普段大学生活で時間が取られるため、この期間を有効に使うことを意識しましょう。

私の場合、苦手科目である英語の勉強時間を増やしました。また得意科目である数学や化学でより点数が取れる様に、1か月だけそれぞれ個別指導を受けました。

また、夏休みは大学の授業が無い分、生活リズムが乱れがちです。受験勉強をある程度の時間こなすためにも、規則正しい生活を心掛ける必要があります。

しかし、毎日受験勉強ばかりでは気が滅入る人もいるでしょう。そういう方は息抜きに、気が抜けない範囲で遊びの予定を入れても良いと思います。受験勉強には適度なリフレッシュも必要です。

可能なら、目標とする大学に入学した友達に会うのも良いでしょう。目標大学のあれこれを聞けて、モチベーションにもつながります。

4. 塾・予備校に通う場合は個別指導

仮面浪人の場合、他の浪人生のように集団塾や予備校に参加するのは難しいです。通常の浪人生が通うコースは、昼間に開講しており、大学生活を送りながら通うのは困難です。

また、夕方以降に行われる集団授業は現役生をターゲットとしており、こちらも仮面浪人生が通うのは難しいです。そのため、仮面浪人が塾に通う場合、時間の都合が合わせやすい個別指導をお薦めします。

私の場合、苦手科目であった英語と、受験の際に思ったほど点数が取れなかった物理の個別指導を受けていました。

もちろん、お金をかけたく無い場合には、塾に通わないことも考えられます。

しかし、一度目標校に落ちている方は、自分の勉強を見直す必要があると思います。場合によってはこれまでの勉強法を大幅に変える必要もあります。そのため苦手科目だけでも指導者を探すことをお薦めします。

最近ではオンライン個別指導を行っている塾もあり、自分の生活に合わせて受講できるので検討してみてはいかがでしょうか。

仮面浪人に必要な諸手続き

最後に、仮面浪人に必要ないくつかの手続きについて解説したいと思います。

直前になって焦らないように、以下の解説を参考にしてください。

1. 願書・調査書等を計画的に準備する

現役生は学校が、浪人生は予備校が調査書や願書の予定のリマインドや申込を一括で行ってくれます。しかし仮面浪人は当然、自分で準備する必要があるので、目標大学に必要な書類や提出時期を自分で調べておきましょう。

仮面浪人を頑張ってきたのに、共通テストの申込み忘れた…なんていうことになったら目も当てられません。必ず、志望校や各試験の申込み開始日・締切をチェックしましょう。

大学の授業があると、中々調べる時間を取りづらいと思いますので、時間のある夏休みからちょっとずつ確認していくことをお勧めします。

個別指導塾や仮面浪人専門の塾などに所属している場合は、提出の確認をしてくれるところもあるので、予定管理が心配な人は入塾を検討してみるのも良いかもしれません。

2. 受験願・受験許可書が必要な場合も

大学に在籍したまま受験をする場合、大学によっては所属大学に「受験願」を提出する必要があります。

また反対に、受験する大学に対して「受験許可書」の提出が必要な場合もあり、こちらは大学に発行してもらうことになります。

受験願・受験許可書のいずれにしても、事前に用意しておく必要がありますので、所属大学・出願先の大学の要項をよく確認しておきましょう。

3. 合格後には退学の準備をする

目標通りに合格出来た場合は通っている大学の退学が必要になります。大学によっては、指導担任や学科長のサインが必要になりますので、退学の方法についても事前に調べておきましょう。

私の場合は事前にサインが必要な先生に連絡を取っていたので、合格の次の日にはサインを頂くことができ、スムーズに退学の手続きを行えました。

仮面浪人におすすめの勉強場所

塾や予備校の自習室が使えない仮面浪人生は勉強場所にも困ります。

以下では仮面浪人を体験した視点から、おすすめの勉強場所を紹介させて頂きます。

1. 大学の図書館

仮面浪人のメリットの一つは、大学の施設が利用できることです。

その中の一つである大学の図書館は、仮面浪人にお勧めの勉強場所です。

テスト前以外は空いていることが多く、座席数も十分な数があるためです。

空きコマや放課後に積極的に利用すると良いでしょう。

大学の図書館で受験勉強をすると目立つのではと心配な方は、大学の教科書やPCでカモフラージュする、人の多い時間は大学の課題を行うなど、工夫して利用しましょう。

2. 大学のオープンスペース

オープンスペースには椅子と机があり、朝は人がほとんどいないので一限の前に勉強したい方に最適です。

逆に昼間は人がいる可能性が高いので、受験勉強をしていると少し目立ってしまうかもしれません。

そのためオープンスペースを受験勉強に利用する際は、朝を中心に使うといいでしょう。

3. 地元の図書館

地元の図書館もおすすめの勉強場所です。

基本的に静かな環境で読書や勉強をしたい人がくるので、勉強の環境としては悪くありません。

大学の図書館と違い、受験勉強をしていても特に目立つということもありません。

一方で座席数が少ないこともあるので、席の確保に苦労する場合もあります。

4. 喫茶店

周りにある程度音がある方が集中できるという方には喫茶店がおすすめです。

喫茶店で勉強する人はよくいるため、勉強場所に困ったら喫茶店を利用するのはアリです。

ただし長時間の滞在は店の迷惑にもなることがあるので、あまり長々と滞在し続けるのは避けましょう。

5. 自宅

自宅も当然勉強場所の候補に入ります。

自宅では集中できないという方は、目に入る場所にスマホを置かない、勉強時間を決めるなどして勉強に集中できる環境を意図的に作りましょう

自宅での勉強のメリットの一つは、重たい教科書や演習所を持ち歩く必要がないことなので、重たい教科書や参考書を利用する勉強は自宅を中心に行うと良いでしょう。

まとめ

仮面浪人のやり方を履修、受験勉強、諸手続きを中心に解説してきました。

ここまでの重要なポイントは以下の通りです。

  • 卒業・進級の要件を確認して計画的に履修を組む
  • 仮面浪人の塾はオンライン個別指導がおススメ
  • 調査書・願書等の必要な手続きは早めに行う

仮面浪人はつらいですが、スケジュールをしっかり組み計画的に行動することで合格へ近づくでしょう。

仮面浪人を検討している方は、仮面浪人を成功させるために是非この記事のやり方を参考にしてください。

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