仮面浪人で東大合格は出来る?偏差値50台の大学から仮面浪人で東京大学に合格したポイントを解説
皆様の中には、仮面浪人で東大に合格することは出来るのかと疑問を持っている方もいると思います。
この記事では仮面浪人で偏差値50台の大学から東京大学に仮面浪人で合格した筆者の体験を基に、仮面浪人で東大合格はできるのか、合格のポイントや履修について徹底的に解説したいと思います。
仮面浪人で東大合格を目指している方は、是非参考にしてください。
目次
仮面浪人で東大合格は可能?
結論としましては仮面浪人で東大に合格することは可能です。
筆者を含め、仮面浪人で東大に合格した人は毎年一定数います。
しかし、当然ですが、そもそも東大合格はかなりの難関であるのは言うまでもありません。
受験生と大学生の二重生活を行う仮面浪人生はかなりハードであるということは覚悟しておくべきです。
東京大学のアドミッション・ポリシー
仮面浪人で東大合格を目指す前に、まず東大のアドミッション・ポリシーについて確認しましょう。
アドミッション・ポリシーとは大学の求める人物像、求める能力・資質、そして入学試験についての方針をまとめたものです。
つまり大学がどのような生徒に入学して欲しいかを表しています。
東京大学がどんな生徒を求めるか知らないまま受験をしても、東大合格は難しいでしょう。
東大のアドミッション・ポリシーでは「期待する学生像」について次の様に記述しています。
(前略)東京大学が求めているのは,本学の教育研究環境を積極的に最大限活用して,自ら主体的に学び,各分野で創造的役割を果たす人間へと成長していこうとする意志を持った学生です。(中略)そうした意味で,入学試験の得点だけを意識した,視野の狭い受験勉強のみに意を注ぐ人よりも,学校の授業の内外で,自らの興味・関心を生かして幅広く学び,その過程で見出されるに違いない諸問題を関連づける広い視野,あるいは自らの問題意識を掘り下げて追究するための深い洞察力を真剣に獲得しようとする人を東京大学は歓迎します。
東京大学アドミッション・ポリシー,期待する学生像より一部抜粋
簡単に言えば、受験のための知識だけでなく、幅広い教養や問題意識を常に持っている人に来て欲しいと言っています。
実際に東大の入試問題では気候問題や倫理的な話題についての設問を昔から何度も出しています。
東大から、このような社会的な課題について、皆さんはどう考えていますか、と問われているのです。そして、このような問いに対して、普段から自分なりの回答を考えていなければ、答えることは出来ないでしょう。緊張している試験会場ならなおさらです。
また、東大は各科目についての高校までに身につけて欲しいことや、入試問題についての出題の意図や解答も公表してます。
今まで一度も確認したことがないという方は、必ず一度目を通しておきましょう。
現役時の成績はどのくらいあれば良い?
東大からのメッセージとして、大学の得点だけに拘らないで欲しいということが分かりましたが、現実問題として、東大に入学するには試験に合格する必要があります。
仮面浪人を検討している方は、現役時の成績がどれくらいあれば良いのかは気になるところですよね。
中には現役時の成績が全然足りなかったのに、仮面浪人は無謀と考えている人もいるでしょう
東大に不合格になると、成績開示の際に不合格者の中でのランクをA〜Eの5段階で示してくれます。私の場合は下から二番目のDでした。
また具体的な点数としては、現役時は合格最低点に約55点足りませんでした。正直、普通に浪人しても厳しいぐらい足りませんでした。
しかし勉強法や自分の弱点を見直し一年間仮面浪人することで、東大に合格することができました
東大に仮面浪人で合格を目指す人の多くは不合格者の中でもAランクを取っていたりと、残り数点で涙を飲んだ人も多いです。
しかし、私のように50点以上足りずに合格した例もありますので、一概に現役時の成績がどれくらい必要とは言えないです。
仮面浪人で成績は伸びるのか
一般的に仮面浪人の場合、受験勉強の時間が、通常の浪人生や現役生に比べて短くなってしまうため、成績を伸ばせるのか不安になるところです。
私の場合はセンター試験(現共通テスト)は
740点→831点/900点
記述式の2次試験は
174点→248点/440点
と伸ばすことができ、550点満点に換算した総合得点では85点上げることができました。
受験勉強に確保できる時間が限られている仮面浪人ですが、適切な方法で勉強をすれば成績を伸ばすことは可能です。
どうやって勉強したらいい?
1. "苦手"をなくす
皆さんの中には、ある特定の科目が足を引っ張り、現役時は不合格になってしまった方もいると思います。
東大の場合は、実は共通テストで総合85%以上、2次試験で総合60%前後も取れていれば、十分に合格圏に達します。
共通テストで85%以上、2次で6割前後を達成するポイントは苦手科目・分野を無くすことです。
例えば共通テストで国語が70%程度しか取れない場合、総合85%に届かせるには、極端な場合、数学IAと数学IIBなどで2科目満点を狙う必要があります。
また、2次試験で英語が40点(得点率33%)程度しか取れない場合、総合60%を目指すなら他の科目で32点分を補う必要が出てきます。
これも極端な例ですが、理系数学だけで補おうとすれば、72点 + 32点 = 104点取ることになり、5完以上が必要となります。
このように苦手科目が存在すると、どんなに他の科目が得意でもかなり合格が遠のきます。
決して全ての科目を”得意”科目にする必要はありませんが、共通テストで80%以上、2次試験で50%程度は取れるぐらいに仕上げておきたいところです。
苦手科目が足を引っ張って涙をのんだ方は、必ず苦手科目の勉強を見直しましょう。
2. 摸試を定期的に受ける
仮面浪人生の場合、小テスト等で常に自分の実力や周りとの差を測れるわけではありません。
そのため今の自分に何が不足しているか、逆に何が得意なのかが見えづらくなってしまいます。
なるべく月一程度で摸試を受け、現状の自分の位置や課題を確認するといいでしょう。
定期的に現状を確認することで、目標との差を明確にすることができ、受験勉強の計画も修正することができます。
また、毎年8月・11月に行われる東大模試は必ず受けたい所です。
東大の記述式試験に対応した試験を受けられる貴重な機会であると同時に、東大志望者の中の具体的な順位を知ることが出来るからです。
3. 共通テスト対策を怠らない
東大の合否判定には、共通テストの得点を圧縮して2次試験の得点と合算するため、共通テストの割合は20%ですが、共通テスト対策を侮ってはいけません。
2次試験がフォーカスされがちな東大入試ですが、共通テストの得点率が10%高ければ、2次試験で11点分余裕が生まれますので、共通テスト対策はとても重要です。
年にもよりますが、共通テストはなるべく90%以上、少なくとも85%以上の得点は狙いたいところです。
2次試験で使わない理科や社会科科目でも、早い段階から少しずつ暗記などの対策を進めていくと良いでしょう。
共通テスト形式の模試も定期的に受けて、自分の不足している点を確認し、計画を修正しながら勉強することをお勧めします。
また、過去問演習も早めに始めると良いでしょう。私の場合は11月頃から過去問を解き始めました。
仮面浪人の場合、受験の直前期は大学の後期の試験などで受験勉強に使える時間が限られていたため過去問演習は早めに始めていました。
また、どんな難易度になっても合計で90%は取りたかったので、一般的に少し難しくなると言われている追試分も解いていました。
4. 大学の授業を活用する
一般的に大学の授業は受験勉強の時間を削ってしまうため、デメリットと考えられがちです。
しかし、大学で学習する内容は基本的に高校の学習内容と地続きです。初年次の授業は特にその傾向が強く、場合によっては高校の復習から始まります。
私の場合も大学で学んだ数学や、物理・化学の基礎実験が入試に非常に役立ちました。
また、大学入試で扱われる問題の背景には、大学で扱う知識が隠れていることも珍しくありません。
大学の授業では受験勉強だけでは得られない、幅広い教養や社会課題に対する知識を得ることができるので、東大の求める学生像にも一歩近づくことができます。
大学の授業を先取りできる分、他の受験生や浪人生とは違った知識や視点を得ることができるのは、大きなメリットと言えます。
大学の授業を疎ましく思わずに、しっかり履修すれば、活用できる場面があるでしょう。
5. 塾・予備校に通う場合は個別指導
仮面浪人の場合、他の浪人生のように集団塾や予備校に通うのは難しいです。通常の東大志望の浪人生が通うコースは、昼間に開講しており、大学生活を送りながら通うのは困難です。
また、夕方以降に行われる集団授業は現役生をターゲットとしており、こちらも仮面浪人生が通うのは難しいです。
そのため、仮面浪人が塾に通う場合、時間の都合に合わせやすい個別指導をお薦めします。
私の場合、苦手科目であった英語と、受験の際に思ったほど点数が取れなかった物理の個別指導を受けていました。
もちろん、お金をかけたく無い場合には、塾に通わないことも考えられます。
しかし、一度目標校に落ちている方は、自分の勉強を見直す必要があると思います。
場合によってはこれまでの勉強法を大幅に変える必要もあります。そのため苦手科目だけでも指導者を探すことをお薦めします。
最近ではオンライン個別指導を行っている塾もあり、自分の生活に合わせて受講できるので検討してみてはいかがでしょうか。
履修はどれくらいする?
受験勉強をしながら大学生活を行う仮面浪人は、どのくらい授業を履修すべきか気になっている方もいると思います。
以下では仮面浪人の履修について説明していきます。
1. 進級・卒業の要件を確認する
仮面浪人を選択する場合、例え受験が失敗しても次年度以降も大学生活を維持したいと考えている人がほとんどだと思います。
次年度以降もスムーズに大学生生活を送るためには、大学の進級・卒業の要件を確認する必要があります。
大学によって進級・卒業の条件は違いますが、事前に確認する事をお薦めします。
受験間近になり、授業を切りたいが、どれを切れば分からないと焦ることを防ぐためです。
また、要件を確認して履修を組むことで、仮面浪人が失敗しても大学生活を送れる安心感を得ることができ、受験勉強にも集中できるようになります。
2. 授業の取捨選択
私の場合は、前期は単位をなるべく取り、後期は一定程度切ることにしました。
前期の科目をしっかり取っておけば、後期の授業を多少切っても、後々帳尻を合わせやすく留年のリスクを下げることができます。
また、前述の様に大学の授業は、多くの科目が高校で学習した内容と地続きです。そのため大学の授業が受験にも役立つと考え、前期は積極的に授業を履修しました。
後期は、前期に履修した単位は全て取れていたことや、2年後期の必修科目の量や例年の開講曜日を鑑みて、いくつかの科目を2年後期以降に回しても問題ないと判断し、受験勉強に使うことのできる時間を増やしました。
履修についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事でまとまめていますので、是非参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。仮面浪人で東大に合格は出来るのか、合格のポイントや履修について解説させて頂きました。
ここまでの重要なポイントは以下の通りです。
- 仮面浪人で東大合格は可能。ただし東大合格自体がそもそも難関なのは間違いない
- 仮面浪人でも十分成績を伸ばすことが出来る
- 個別指導を活用して”苦手”をなくす
東大は、高いハードルですが、適切な勉強法・対策で合格することが出来ますので、諦めずにしっかりと対策をしていきましょう。
仮面浪人で東大受験を検討している方は、是非この記事のやり方を参考にしてください。
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