【仮面浪人】化学のおすすめ勉強法4選|仮面浪人から逆転合格した勉強法とは?

仮面浪人って化学の勉強どうしたらいいの?

このような疑問を持っている方もいると思います。

また、受験勉強に使える時間が通常の浪人生に比べて短い仮面浪人で、化学の偏差値を伸ばせるのか不安な方もいるでしょう。

そこで、この記事では、時間の少ない仮面浪人生がどのように化学の勉強をすべきか、仮面浪人で東大に合格した筆者が徹底的に解説します。

化学が苦手な人も得意な人も、ぜひ最後まで読んで、化学の勉強の参考にしてください。

1. 暗記はスキマ時間に

はっきり言います。高校化学の基本は暗記です。

もちろん暗記一辺倒では解けない問題もあります。

しかし、ほとんどの問題は知っていれば解ける問題です。

次の例を見てください。

「ある金属イオンが含まれる試料溶液中に塩酸を加えたところ、白色沈殿が生じた。この白色沈殿を取り出し、アンモニア水に入れたところ、溶解した。この試料溶液に含まれる金属イオンを答えよ。」

この問題の答えは「Ag+」です。塩酸を加えて白色沈殿が生じた時、AgCl、PbCl2、Hg2Cl2が候補に挙がります。この中でアンモニア水に可溶なのは塩化銀だけなので、答えはAg+と分かります。

この問題は非常に典型的な金属イオンの分離問題の一部です。実際の試験では、さらに複数種の金属イオンの分析のために複数の試薬を加え、反応を見ていきます。その一つ一つの反応に対して知識がなければ、この形式の問題は完答ができません

逆にしっかりと暗記をしていれば、この手の問題でつまずくことはありません。

このように、化学の勉強は暗記が非常に重要になります。

仮面浪人の場合、現役生や通常の浪人生に比べ、受験勉強に使える時間が短く、インプットに使える時間は限られています

少ない時間を効率よく使えるように、暗記は移動などのスキマ時間を活用して、少しずつ行っていきましょう。

最近では化学の暗記用のアプリなどもありますので、是非利用してみてください。

私は無機化学の暗記にこちらのアプリを使っていました。

無機化学
無機化学
【開発元】Hideki Touhara
 無料

このアプリでは、単元ごとに暗記・確認テストを行え、間違えた問題は自動で登録され復習も効率よく行えます。設定の幅も広く、無料であるにも関わらず広告も無いのでストレス無く使えます。

他にも化学系のアプリはたくさんありますので、自分に合ったアプリを見つけて、効率よく暗記していきましょう

2. 適切な参考書・演習書を利用

化学の勉強にはインプットのための参考書とアウトプットの演習書も重要です。

参考書に関しては、まずは高校で使っていた教科書や資料集を読み込むのが良いでしょう。入試問題は基本的に教科書の内容から出題されるためです。

さらに発展的な内容を知りたいという方は、網羅性の高い「化学の新研究」(三省堂)がおすすめです。

また、大学で化学関連の授業を履修する方は、大学の教科書も受験勉強に役立ちますので、ぜひ活用しましょう。

演習書に関しては。もし共通テストレベルの基本的な暗記がまだ足りていないと感じる方は「セミナー」(第一学習社)から始めるのがいいと思います。

また、文章題や計算問題に慣れたいという方は「重要問題集」(数件出版)や「標準問題精講」(旺文社)がおすすめです。

よりハイレベルな演習に取り組みたいという方は、「化学の新演習」(三省堂)を利用してみてはいかがでしょうか。姉妹本である「化学の新研究」と併せて使うことで、より高い効果が期待できます。

どの演習書を使うとしても、重要なのは演習書を一周するのに時間をかけすぎないことです。

化学の勉強はアウトプットとインプットを繰り返し、ある程度回数をこなすことで確実に実力が付きます。

一冊の演習書を時間をかけて一周するより、何周かして完璧にしましょう。

3. 大学の授業を活用する

理工系の学部に所属している場合、化学関連の授業を受ける機会もあるでしょう。

一般的に大学の授業は受験勉強の時間を削ってしまうため、デメリットと考えられがちですが、大学で学習する内容は基本的に高校の学習内容と地続きです。特に、初年次の授業はその傾向が強く、場合によっては高校の復習から始まります。

したがって、化学が得意になりたいという方は、積極的に履修すると良いでしょう。

また、大学入試で扱われる問題の背景には、大学で扱う知識が隠れていることも珍しくありません。

例えば「炎色反応」。炎の中に塩化物などの金属化合物の水溶液を加えると、炎の色が含まれる金属の種類によって変わります。

炎の色がなぜ変わり、また金属ごとに色が違うのでしょうか。天下り的にLiは赤、Naは黄色…と覚えているかもしれませんが、現象には必ず理由があります

炎色反応は、大学の知識を用いて次の様に説明できます。

「炎の熱エネルギーで励起された最外殻電子が、基底状態に戻る際に、軌道間のエネルギー差分の光を発し、可視光の時、炎色反応として観察できる。また、軌道間のエネルギーの違いにより、金属ごとに炎色反応の色が違うことが説明できる。」

かなり説明を省いた部分もありますが、このように、大学の勉強を通して入試問題の背景を知ることができ、化学の勉強により深みが増すことができます。

さらに、化学は歴史的に実験で発展してきた学問です。そして、入試問題でも実験器具や手技に関する設問が出ます。

大学で行う化学の基礎実験では、実験器具の使い方や、手技、理論と実験値のずれについての考察など、化学の様々な要素を総合的に学べるので、非常に勉強になります。

例えば、水に溶けた有機化合物の抽出に使われる分液漏斗の図示・使い方・注意点を答えよ、と言われたら瞬時に解答を思い浮かべることは出来るでしょうか。実際に見たり、使った事がなかったら、正直厳しいと思います。実験を通して、自分の目で見て、体感することで学べることも確かにあるのです。

仮面浪人生は大学の授業を先取りできる分、他の受験生や浪人生とは違った知識や視点を得ることができるのは、大きなメリットと言えます。

大学の授業を疎ましく思わずに、しっかり履修すれば、活用できる場面があるでしょう。

4. 塾・予備校の利用も検討

化学が苦手、化学を得点源にしたいという方は、塾や予備校の利用も検討してみてはいかがでしょうか。

仮面浪人は通常の浪人に比べお金がかかるので、なるべく受験勉強にお金をかけたくないと考えている方もいると思います。

しかし、一度目標校に落ちている方は、自分の勉強を見直す必要があると思います。

場合によってはこれまでの勉強法を大幅に変える必要もあります。そのため苦手科目だけでも指導者を探すことをお薦めします。

一方、仮面浪人の場合、他の浪人生のように集団塾や予備校に参加するのは難しいです。通常の浪人生が通うコースは、昼間に開講しており、大学生活を送りながら通うのは困難です。

また、夕方以降に行われる集団授業は現役生をターゲットとしており、こちらも仮面浪人生が通うのは難しいです。

そのため、仮面浪人が塾に通う場合、時間の都合に合わせやすい個別指導をお薦めします。

最近ではオンライン個別指導を行っている塾もあり、自分の生活に合わせて受講できるので検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。

仮面浪人の化学の勉強法について解説させて頂きました。

仮面浪人は時間の制約があり、非常に大変ですが、計画的に勉強することで偏差値を伸ばすことも可能です。

仮面浪人で化学の勉強をする方は、ぜひこの記事を参考にして、仮面浪人を成功させてください。

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